今日は昨日からはうって変わってC群が欠勤し、B群も早々に引き上げてしまいました。
ようやく落ち着くかに見えたサル寄せ場ですが、まだまだサル達の行動が落ち着くには時間がかかりそうです。
B群はサル寄せ場から見るといつも帰る方向とはまた違った方向へと引き上げていきました。
その引き上げる後ろ姿には「まだまだ山の中でエサを探すぞっ。」という意気込みすら見えるような気がしました。
今年は山のエサが豊富にある、サルにとっては「当たり年」とでもいえるような高崎山になりました。
おかげでB群の「外遊」もこの時季は少し抑えられているような感じです。
お客様のことを思うとサルがいなくてとても申し訳ない気持ちになりますが、以前からこの季節はこんな感じでサルたちが出現しては帰っていくことの繰り返しだったことを考えると、このサイクルがとても自然のような感じがしてなりません。
火野葦平氏の書いた小説
「ただいま零匹」
(サルは正式には頭数でカウントしますが、高崎山ではいまだにこの小説「ただいま零匹」にちなんで、0頭の時は「ただいま0匹」と表示したりしております。)
この小説が書かれた時代は、サル寄せ場でエサを豊富に与えていてもサル達は自然と高崎山の山の中へ帰り、サル寄せ場にはサルがいないことがあたかも普通であったという時代です。
高崎山の自然の豊かさとそこに生息するサルたちの本当の野生の姿がそのタイトルに込められている気がしてなりません。